2/27、福岡の小戸ヨットハーバーに仕事で出掛けました。
オーストラリアのブリスベンからやってきたオーナー夫妻と
お会いでき、キャビン内も見せていただきました。
10年位前、ハンスクリスチャン38の中古艇を売買した経験
から、このハンス43には少なからず興味がありました。
イギリス人の設計で、造船所は台湾です。
長めのバウスピリットが特徴で、たいへん美しいヨットです。
やはりこの艇もギャレーのシンク下に、エンジンがマウント
されていました。
エンジンメンテの不都合を聞いたのですが、
全然問題ないとの。
船体が重すぎるのでは ? の質問に、
乗り心地は柔らかく、申し分ないとの。
やはり世界を周航しているヨット乗りは完全に船乗りです。
ナビゲーションは言うに及ばず、機械、電気にもとても精通
されてしています。
おまけに奥さんまでも。(笑)
どんなに高価なヨットを所有し、あらゆる航海計器を装備
していても、「ドライバー」から「船乗り」にスキルアップ
しないと夫婦でオーシャンゴーイングは難航になるでしょう。
大自然の前では、ヨットは必ず故障、トラブルからです。
しかも援助困難なエリアで。
こればっかりは一朝一夕にはできない事です。
長い経験と地道な努力が必要でしょう。
外国からの訪問者と接するといつもながら、
痛切に感じてしまいます。
写真が沢山貼ってあるのは、外来艇の大きな特徴です。
ギャレーの下にちゃっかり収まったリーマン製エンジン
2/26、牛窓マリーナでホルベルグ・ラッシー36(HR36)の
上架姿をじっくり見させて頂きました。
HRは北欧スエーデン建造の、主にセンターコクピット艇で、
オーシャンゴーイングのヨットでは、最も信頼性があります。
ただし値段は同じサイズの2倍はしますが。。。。
ジャーマン・フレーズ設計、ディープキールを思わせる
ボトムライン、大きいシヤーライン、安心なスケグ付ラダー、
40%を超すバラスト比(バラスト重量/船体重量x100%)。
バラスト比は復元力に大きく影響してきます。
九州のお医者さんが一人で太平洋横断する時、
迷わずHR36に決められた話を思い出しました。
最近のプロダクション艇にはバラスト比が20%に
限りなく近いヨットもあります。
このようなヨットはできるだけ近場で乗って下さい。
太平洋横断には少なくとも30%を超した方が良い
と思います。
とヨットデザイナーは言っています。
どんなヨットでもオールラウンドには乗れませんね。
最終決断はもちろんOWNERがされる事ですが。。。
瀬戸内海にHRはオーバースペック ? それともステイタス ?
2/24の教室はリハルト・シュトラウスの「バラの騎士」です。
どんな分野でも天才は多彩です。イチローは打つ事だけ
ではなく、守ること、走ること、投げることも超一流です。
ピカソも絵だけではなく、ポスター、版画、彫刻、焼物も
ほんとうにすばらしいです。
作曲界ではもちろんモーツァルトでしょう。
オペラ、宗教音楽、交響曲、室内楽、協奏曲、ソナタ等々。
R・シュトラウスもモーツァルトに近い多才ぶりでした。
彼のオペラは最初聴いていると、旋律のなさに幻滅を感じていました。しかし何度も聴いてみると、オーケストラの奏でる宇宙的な響きに、重唱のハーモニーに、モーツァルトには
ない別の魅力を感じるようになりました。
モーツァルトとワーグナーをミックスしたような
作風の「バラの騎士」。
こんな喜劇性を帯びたオペラの方が最近は好きです。
教材は'94ウイーン歌劇場、クライバー指揮、最高キャストです。
特にゾフィーを演じるバーバラ・ポニー(左)が可愛く、タマリマセン
2/23はひろしま美術館に、特別展・印象派と日本人画家たちの旅 「セーヌの流れに沿って」 を観て来ました。
午前10時ごろ車で着いたところ、何と美術館の数少ない
駐車スペースが空いており、タダで止めれました。
ラッキーです。WEEK DAYに行動できることはいろいろ
得な事があるものですね。 自由人バンザイ !! (笑)
私は正直言って、風景画よりも人物画が好きなんです。
人物画は何かを暗示している奥深さを感じるからです。
風景画の多い今回の特別展の中で、特に感じたのはモネの「満潮のプルヴィルの日没」です。
ピンクの絶妙な色合いがみごとです。
その他、ルソー、ドンゲンの絵にも親近感を持ちました。
さっそくルソーの画集の本と、そしてお気に入りの絵ハガキ
数枚を買って帰りました。
何か女の子みたい。(笑)
モネの 「満潮のプルヴィルの日没」
2/20の午後、広島紙屋町の星ビル5Fで北垣旬子さんの
「イタリア歌曲の調べ」を聴いてきました。
昨年の夏、彼女のリサイタルを聴き、ブログを書いたところそれが検索され、ご本人からお礼の手紙を頂いてしまいました。
インターネットってすごい威力があるものですね。
イタリアから彼女の恩師、ピアニストのカルロ・アルディッゾーニさんも駆けつけてのコンサートでした。
ドイツ歌曲よりも情緒的ですが、やはりオペラのアリアに
比べ一曲が短かすぎて、物足りなさは感じました。
ヨーロッパの町々ではこぢんまりしたコンサートが
随所で開かれていると思います。
個性ある歌い手は、ときどきは所属合唱団から飛び出して、
自らの発表の場を設けたら如何ですか ?
歌手寿命はとても短いんですよ。(笑)
このインターネットの時代、応援してくれる人は
沢山いると思います。
北垣さんの場合はその代表選手では。
会場はアンティーク品に囲まれたオルゴールティサロン
今回もフィンランド航空を利用したため、ヘルシンキで
トランジットし、関空に帰るルートとなります。
1/28の11:45、デュッセルを飛び立ち北東に拡がるバルト海を縦断する格好で、約2時間半のフライトを楽しみました。
最初は普通の海だったのに、リトアニア近くになると流氷が現れ、エストニアになる頃は海にはぎっしりと氷が張り詰めていました。
ヘルシンキは真っ白の世界でした。
関空まではずっと夜の約9時間、ひたすら眠るだけです。
翌朝の10:00に着けば、働かなくてはいけません。
ただ機内映画の字幕が、中国語になっていたのには
ムッとしました。
この飛行機は上海ではなく、大阪に行くんですよ !!
乗客のほとんどは日本人なんですよ !!
それ程日本の存在価値がなくなってしまったのでしょうか ?
残念と思うと同時に、あえて現実を知った事で有る意味
良かったとも思いました。(苦笑)
無事の関空着陸に感謝 !!
流氷を見ながら、来年はバーデンバーデンに寄りたいな。なんて
ボートショウ見学の最後の夜、オペラハウス「デュッセルドルフ・アム・ライン」で有名なプッチーニの「蝶々夫人」を
観劇しました。
ここでのオペラは、私のお決まりコースになりつつあります。
ヨーロッパのオペラハウスで大変驚くことがあります。
場内放送は一切ないのです。
開演10前とか、携帯電話云々とか、撮影禁止とか。
開演時間になると、客席が暗くなり、突然指揮者が
現れるのです。そして一礼した後、序曲が始まります。
もちろん運営スタッフはいますので場内のドアは閉まります。
二百年も前から、ずっと興行しているわけですから当然かも
知れませんが。。。。
でも西洋人の中に不必要な音(音楽であれ音声であれ)を、
自分の空間の侵害だと考える文化があると思います。
町でも、地下鉄でも余分な音楽、アナウンスは流れて
いません。必要な情報はあえて視覚に訴えています。
また人々は体が大きいのに小声でしゃべります。(笑)
日本の駅・列車内での過多なアナウンス。本当に何人の
お客がその情報を必要としているのだろうか ?
やかましくてプラットフォームで落着いて電話すらできない。
またある意味、我々は「子供扱い」されている訳です。
サービスとは何か ? 根本的に考え直すべきでしょう。
「静寂」というキャンバスの上に、日々の暮らし、文化芸術、スポーツ等が描かれるべきなのかも知れません。従って、
公共の場では本当に必要な音のみが許されるのです。
しかしその前提にはあるレベル以上の民度が必要でしょう。
さてさて少し興奮してしまいましたが、肝心のオペラの興味
はもちろん、どんなソプラノ歌手が蝶々さんを演じるかです。
今回はウクライナのナタリア・コバロバ(Nataliya Kovalova)さん。
声量たっぷりで気の強い蝶々さんを演じてくれました。
声色はドラマティックソプラノに近いと思います。
発声が非常に自然で、これからが楽しみな歌手です。
オペラハウスの舞台は奥が深いので、最近は少し傾斜
させて客席から見易く、そして立体的な演出をよく見ます。
今回もそうでした。
歌手の方々、どうぞ滑らないようにしてください。(笑)
ドレスの蝶々さんには少し違和感を感じました。
帯締めの着物姿でこそ、日本女性の持つ芯の強さを圧倒的に表現できると思いますが。。。。
日本は再度、ヨーロッパ文化を学びなおす必要があるのでは ?
赤い日本地図の上で、オペラは進行していきました。
写真SPACEが空いたので、話題のベネトウセンス50もご紹介
ライケルピュー設計、ツインラダーのチャイン艇です
1/25、会場で出会った日本人業者で夜、一杯飲むことに
なりました。
デュッセルで有名なビアーレストラン「シューマッハ」です。
F1レーサーと同じ名前ですから一度聞いたら忘れません。
135前社長の小堀さんとお友達、135の門田さん、設計者の大橋さん、トップ&セールスの伊藤さん、スループジョンBの
高安さん親子、ウインクレルの的野さんと私。
総勢9名の、オジサン「男子会」です。(笑)
レストラン自家製のアルトビール、骨付き豚のアイスヴァイン、豚肉をたたいて揚げたシュニッツェル。
味の濃いビールはコクがあり、不思議に沢山飲めます。
また豚の料理は日本よりずっとおいしく頂きました。
お腹一杯で、お一人3500円くらいですから、
ユーロ安も手伝って、かなりリーズナブルと思います。
各種の情報が得られる有意義な一時でした。
いつも超満員。何とか席が確保できラッキーでした。
毎年新しいぎ装品とか、アイディアを会場で発見することができます。
一点目がバウスラスターです。今までの歴史は、
船腹を貫通する従来型。
ペラが出入りできるレトラクタブル型
箱型を後から取り付ける外付け型
そして今年見るアタッチメントハル型(勝手に名付け)
最近は船首がV型ではないので、従来型のバウスラでは
ペラが水面に出てしまいます。
外付けと従来型の中間を狙ったと思います。
従ってこの部分のボトムラインが多少盛り上がります。
レトラクタブル型が高価、複雑なためこんな方法を
考えたと思われます。
ただ、ペラの清掃に問題はないかな ?
次にGPS画面にエンジン回転数、水温、油圧、排気温度、電圧、燃料計等を表示させ、モニターとしても使うのではないかと思います。
エンジン、発電機、エアコン等の運転状態を機側に行かなくても把握できることは特に大型艇に関しては必要なことかも知れませんね。
バウスラひとつでも色んなアイディアが出てくるものですね
ベネトウ センス43,50 他多くで採用
将来ヨットに車のようなコンソールがお目見えするかも ?
ハンゼ495で登場のディスプレー
1/25-27は今年もデュッセルドルフボートショウを見学
しました。パソコンは修理のため、持参しなかったので
帰ってからの投稿となってしまいました。
ヨーロッパのヨット界はリーマンショックから完全に立ち直り、
たくさんのヨットが私達を楽しませてくれました。
なんと中国ビルダーからもレーサー/クルーザーが一艇出展
され、新艇ヨットの輸入量も含めて、残念ながら完全に中国
に追い抜かれてしまいました。
昨年ごろからボートに近いヨットが現れました。
ムーディ45,62DS、フィーリング48,52、ベネトウ センス43,50等です。
コクピットとキャビン面一のムーディ、ボートのフライブリッジの様なコクピットのフィーリング、キャビンを極端に底上げし自由に取り回しのできる接待向きのベネトウ センス。
コストパーフォーマンスの競い合いのプロダクション艇、確かな建造技術で高品質の北欧艇、100ftを超すラインアップを持つオイスター、CNB等の60ftクラス艇、思いを込めて一艇だけ出展する地元ビルダー等、100艇を超す新艇ヨットの
展示風景は圧巻です。
目をボートに向けてみますと、まだヨット程の完全回復は
ありませんでしたが、心配はいらないようです。
メガヨットのホールでは客船みたいなボートはありません
でしたが、ひょっとすると直前のライン川の増水で搬入が
できなかったかも知れません。
またSPACE ARTのギャラリーもあり、モダン化するメガヨットに掲げるには、非常に似合う絵画だと感じました。
残念ながら撮影禁止でしたが。
10日間の開催期間、40万人の来場者が訪れるIN-DOORでは世界最大規模のデュッセルドルフボートショウ。
ちなみに同市の人口は約59万人。
北欧を含めたヨーロッパのほぼ真ん中にあり、またライン川からの大型艇搬入も可能にさせたメッセ会場。
年間30回も開催する各種世界規模の展示会。
ホテル、タクシー、レストラン、オペラハウス(?) 等々も
潤うわけです。
やはりドイツ人は賢い。別のスタイルの観光立国です。
事情の許す限り、毎年訪れたい場所です。
特等席に構えるハンゼヨットはフルライン(32ft-63)を展示
X-ヨットは手前からXc-50,45,42,38のオンパレード
ホルヴェルグ・ラッシー (HR) も64ftまでのフルラインを展示