広島の合唱団「そら」の定期演奏会を聴いてきました。
モーツァルト最後の曲、「レクイエム ニ短調」(未完) です。
「もっと長く生きていれば良かったのに」 とよく言われます。
直接的な死因を超越して、生まれた時点で彼の寿命は、
すでに決定づけられていたのでは ? と思ってしまいます。
亡くなる数年前から、死を身近に感じはじめ、音楽は次第に透明性を帯び、そして自伝的なこの曲にたどり着く。
迫り来る死に翻弄され、極みを尽くしながら...
そして死んでいったのです。
だからこの曲を理解するには、十分すぎる時間が
必要でしょう。
声質もオーケストラの音質も、明るすぎて違和感を
感じてしまいました。
特にソプラノ、バセットホルン、トロンボーン。
古楽器の方がピッタリかも ?
残念ながら仕上がりは、まだまだと感じました。
でも、クラシックコンサートは良いですね。
特にマイク無しの直音が、聴覚を刺激してくれます。
私が合唱団員だったら、「第九」より 「レクイエム」を
絶対歌いたいです。(笑)

広島で宗教音楽が、身近に聴けるのは幸せです。
8/26のオペラ教室は有名な「カルメン」です。
教本のDVDがすばらしかった。カルロス・クライバー指揮のウィーン国立管弦楽団、演出がゼッフィレッリ、カルメンが
オブラスツォワ、ドン・ホセがドミンゴ、1978年ウィーン国立歌劇場ライプものです。
改めて聴いてみると、最初から最後まですばらしいメロディの連続で、全然飽きないんです。
やはり世界人気度No.1、納得です。
特にモーツァルト同様、人間の心が動いていく様を、見事に音楽で表現しています。
早死のモーツァルトを残念がるなら、36才で死んでしまったビゼーも、やはり悔やまれるべきでしょう。
モーツァルトより遅咲きだっただけに。
カルメンのことを '自由奔放 ' と良く言われますが、
表現は荒っぽいですが、腹をくくり、リスクを取る生き様、
そんな覚悟があるからこそ、自由になれるんでしょうね。
もちろん死に行く時も含めて。

私はドン・ホセよりカルメンに近いかも(笑)
8/24夕方、ソプラノ歌手佐藤しのぶさんのコンサートを
呉文化ホールで聴いてきました。
8/6、NHKで吉永小百合さんの原爆の番組がありました。
佐藤しのぶさんの 'アヴェ・マリア' が美しく流れていて、
彼女の呉コンサートを、思い出しました。
翌日チケットは購入できましたが、2階席でした。
プログラムは日本の歌、そしてオペラアリアの構成でした。
彼女の声は、澄んでいて、つやがあって、アンドレア・ロストのような声色です。
旬は過ぎたとは言え、ヨーロッパのオペラハウスで場数を
踏んだ、まさに日本を代表するソプラノ歌手でした。
安心して聴けました。
特に「蝶々夫人」より アリア 'かわいい坊や' はとても
すばらしく、思わず 'ブラボー' を叫んでしまいました。
観客は年配の方が多いですが、もっとオシャレをして
コンサートに参加したら、楽しいのでは ?
そしてコンサートをサカナにして、どこかでお食事して帰るとか ? やっぱり、カップルの問題に帰着しますね。
私は一人寂しく、馴染みの屋台に寄りましたが。(笑)

「蝶々夫人」は日本人の歌手でなくては。 と
結論から申しますと、「カップル(夫婦)が生涯、共に行動する文化」 をより社会化することでしょうね。
海外からのクルージング艇はほとんどカップルです。
デュッセルドルフ・ボートショウでも、カップルの来場者がかなりおります。
オペラハウスの観客も、ほとんどカップルです。
オペラのほとんどのテーマは 「愛」 です。
ヨーロッパ社会はきっと 「愛」 に対して、真剣でまじめなんでしょうね。
それを成就したカップルが、死ぬまで一緒に行動をするんでしょう。 多分。
ヨットはとてもよい受け皿になるわけです。
日本も近づいていますよ。少しずつ。
最近の中古ヨットの商談のお客様、かなりカップルが多くなりました。
しかし、私にはそういう講釈を言う資格はないようです。(失笑)
8/17の朝、お客さんよりTELがあり、セーリングにお付き合いすることになりました。
4/末にヨットレースをして以来、セーリングはご無沙汰
でした。
回航、花火大会には乗りますが、すべて機走でした。
ロス10.8はとてもセーリング性能が良く、10kNT弱の風でも7kNTに近いBOAT SPEEDを感じました。
このままずっと走り続けたかったのですが、広島湾は
そんなに広くはありません。(笑)
クルー達が口数も少なく、ただただ無心に走り続けた昔の
沖縄ー東京レース、みんなみんなセーリングが好きだったんだ。ヨットの勉強もよくしていました。
ヨット乗りの気質も変わりました。
「このヨットで太平洋は渡れますか?」、「500万円で乗れる
ヨットがほしいですが」
こんな質問は、昔は確かしませんでしたが。。。
またグチが出てしまいました。(笑)

改めてレース艇のハリヤード、シートの多さに驚いてしまった
モーツァルトは生涯、全部で22曲のオペラを作曲しました。
特に傑作と言われるのは「イドメネオ」以後の7曲、25才から没までの10年間に作曲したものです。
それらのDVDは全部持っているんですが、それ以前のものはあまり興味を持っていませんでした。
しかし現在オペラを教えて下さっています吉永先生が、全曲のオペラ研究をしているので、感化されました。
手始めは1772年、16才の時に作曲した「ルーチョ・シッラ」のDVDを手に入れました。
盆休みなので、10回はずっと聴いています。
軽快な曲調、ちょっとイタリア風のベルカントなアリア、
長ーい レチタティーヴォ etc.,
天才少年モーツァルトが、はち切れんばかりの若さで、
作り上げたイタリアンオペラが伝わってきました。
このオペラの台本は決してすぐれているとは思えませんが、管弦楽の充実した響きがとてもたまりません。
やはりモーツァルトです。その作曲能力は !!
あのヴァーグナーが悔しくて、皮肉るのもうなづけます。
残り14曲の期待に確信を得ました。(笑)

アニック・マシスのベルカント歌唱は素晴らしい。
8/14の夜は、毎年恒例の「宮島水中花火大会」です。
お客さんのヨットからの見学です。
毎年花火の製作技術は上がっており、すばらしい情景を
演出してくれるのですが、年のせいか年々その感激は薄くなっているようです。
仕方ありませんね。
体力的な問題でしょうから。

眺めの良い位置にアンカリング、後は見るだけ。
7/31の午後からは芸術三昧でした。
ひろしま美術館でいわさきちひろ展を、夕方からゲバントホールで北垣旬子ソプラノリサイタル '椿姫' を鑑賞しました。
「子ども」を生涯のテーマとして描き続けた女性画家の、愛情に満ちた125点を駆け足ながら楽しみました。
と同時に戦禍にさらされた子供達の苦痛な表情を見ますと、母子ばかりの展覧会場にもっともっと男性が来て、戦争は
絶対してはいけないことを、肝に銘じてほしいと思います。
彼女の絵には、子供のかわいらしい仕草、繊細な心までも描き出され、鋭い洞察力に感動しました。
またすばらしい色彩感覚にも目をみはるばかりでした。
リサイタル会場のゲバントホールは、すぐ近くなので助かりました。
一年のイタリア・ボローニャ留学を終えた彼女は、その成果を思い切りステージにぶつけたのではないかと思います。
ヴェルディのオペラ '椿姫' のほとんど全幕を暗記しての
歌唱でした。
やはり日本女性の持っているねばり、辛抱強さの賜物と思いました。
人それぞれ幸せ感は異なり、決して他人と比べるべきものでもないと思います。
きっと彼女は歌手として、自身のスキルアップに幸福を
感じているのではないかと想像します。
これからも芸術家として、精進してほしいと願っています。

会期内にもう一度行ってみたい、そんな展覧会です。

素足のヴィオレッタは '椿姫' の最終シーン
7/27-29、NEW PORT 31を博多の小戸ヨットハーバーから
広島観音マリーナまで回航しました。
納船の為の回航は特に中古艇の場合、私自身が行う必要性を感じています。
艇の操作、コンディション、問題点を回航しながら把握し、
新しいOWNERに伝承し、安心してもらいたいからです。
7/29の早朝、玄海島の脇を通過した時、しげしげと島の形を見ると、この島は普通なら人間が住みつかない島だと
思いました。
トンガリ帽子で、どこにも平地がありそうにない。
急斜面に建てた家の70%が、2005年の地震で倒壊したのもうなづけます。すっかり復旧されていましたが。
住み着いたのには何か特別な理由があったのだろうか?
江戸時代の国境警備とか?
明治15年には小学校が開校しているし。
7/28は門司を03:00に出港しました。周防灘は南東の風が10m/sにもなり、スピードがかなり落ちそうだからです。
以前にも経験したのですが、南系の強風が吹くときは、豊後水道からウネリが運ばれ、徳山沖はかなりハードな海面になりました。今回も同様でした。
野島は北側を、さらに笠戸島にいたっては北端を回りこんで、上関にアプローチしました。
昔、周防灘で遭難に会った話をよく耳にしましたがうなづけます。
すっかり暗くなって入港した上関の室津港。
17時間の孤独な我慢の航海に満足感が湧いて来ました。
三日間の回航は仕事とは言え、リフレッシュするには
丁度良い日数です。一人だからなおさらです。
心を洗いながら、故意でない自然の変化に従っていく自分。
とてもPUREな世界です。

玄海島、玄界島、どちらが正解だろう ?

朝5時、桟橋前で銘物じゃこ天を買って、いざ広島へ出港。
才能と美貌を兼ね備えた20世紀以降の女性芸術家は、
セレブの象徴と言えます。
金持ちの男たちが、ホッテおかないからです。
でも必ずしも、しあわせな一生だったかと言えば、
そうでもないのでは。。。。
オペラ歌手のマリア・カラスは富豪オナシスの、画家の
タマラ・ド・レンピッカはある男爵の、共に愛人になり社交界にのめり込んで行ったのです。
そして愛が終わった頃には、声も出ず、筆も取れなくなってしまったのでしょう
すばらしい才能を持っているのに。
男の誘惑に弱いんでしょうか ?
心のどこかで安定を求めるのでしょうか ?
これは女性でないとわかりませんね。。。。
芸術家として精進し尽くせなかった人生を、悔やんだ晩年は
お二方とも共通していると思います。
才能、能力、好奇心をどこまで伸ばすか、そんなことが
何にも増して大切なことを、このセレブ達が教えてくれているようです。
世の中の金持ち男性、芸術家を私物化してはいけません。(笑)

レンピッカの作品は「はやり画」だったのだろうか?