11/30-12/1、引き続きヨット 「ルンタ」 のクルージングを
お手伝いさせて頂きました。
今回のクルージングはマリノアからハウステンボスまでの
約80M、途中平戸に一泊のゆったりした行程です。
風も少なく、機走7kNTの快走です。
平戸港は以前に入港していますが、役場に連絡しなくても
何とかなるだろう、と変な自信。
とても親切な対応で、もちろんタダで桟橋に留めさせて
いただいた。
正直ホッとしました。上関の室津港では係留を乱暴に
断られ、イヤな思いをしただけに。
舵12月号の座礁特集で有名な、佐世保の<沖ノ六ツ瀬>の
浮標を眺めながら思いました。
スキッパーの米田さんはとても勇気のある方だなあと。
多分スキッパーの半数は、大なり小なりのキールヒットは
していると思います。
格好悪いから、言わないだけです。
ネタ不足の「舵」ですから、いろんな勇気ある投稿を
今後期待したいと思います。
針尾ノ瀬戸の西海橋(さいかいばし)も久しぶりでした。
今回初めて、向かい潮3.5KNTの中、悪戦苦闘でした。
旧西海橋はアーチ型構造ですので、中央を狙いますが、
渦流で舵を奪われ、緊張の連続でした。
出迎えてくれた山口さん曰く、「地元のヨットマンは
絶対向かい潮では通りませんよ」 と。
最初で最後と致しましょう。 (笑)
平戸瀬戸を見下ろす天守閣、絶景かな。
ひさしぶりの西海橋に再会しました。 (寒うー)
11/25、モーツァルト「魔笛」が教材でした。
吉永先生は2006年のモーツァルト・イヤーに、「魔笛」の論文を書いているだけにとても詳しかった。
予定より30分程多い、2時間半の休憩なしの熱弁でした。
本職の美術館での仕事も、こんなんでしょうか ? (失礼)
メルヘンティックな、そしてミュージカル的なオペラとして軽い気持ちで聴けば、それはそれなりに楽しいのですが。
それだけではつまりません。でも取っつきにくいんです。
理由はフリーメイソンの崇高な思想が背骨となっているからです。
ただ先生の論点はフリーメイソンの考えと相違した個所にこそ、モーツァルトの本質的な考え方、理想が開示されていると言われるのです。
例えばフリーメイソンは女性蔑視の考えですが、
モーツァルトオペラには 「情念」-「試練」ー「愛の浄化」 という人間愛の一貫性があり、この「魔笛」が愛の最終的な
理想表現にもなっています。
19世紀からの「椿姫」、「アイーダ」、「カルメン」、「トスカ」、「サロメ」等々のほとんどのオペラは、この「情念」(欲望)の
世界をリアルに取り上げています。
オペラにおいてもモーツァルトは、ユニーク(比較できない)な
存在になるわけです。
いつになくオメカシの先生、広響コンサート直行のようで。
11/23、ヨーロッパで活躍している日本人女性指揮者の
西本智実と、世界屈指のチェリスト、ミッシャ・マイスキーが広島にやってきました。
同行のラトビア国立交響楽団はマイスキーの生まれた国
でもあります。
マイスキーはどうしても見たかったので、半年前にチケットは購入しました。会場の旧厚生年金会館は満席でした。
大変な人気です。 それとも西本智実かな ?
彼の中音域は澄み切っていて、そして奥深い趣が、私は
とても好きです。やはり健在でした。
ドヴォルザークのチェロ協奏曲ロ短調の次(アンコール)に
弾いてくれた、チャイコフスキーのオペラ「オネーギン」の
第2幕、レンスキーが決闘の前に歌う 「いずこへ いずこへ
去りしか」 はしみじみしました。でもマイスキーといえども、
やっぱりこの曲は、ヴォーカルが良いですね。
会場案内の若い男性スタッフが撮影禁止、携帯禁止を
何度も何度も、しつこく言い続けるのは如何と思います。
アジア人特有の、お節介と騒がしさです。
彼らがむしろコンサート会場の雰囲気をぶち壊しています。
静かな居心地を演出するのが、お仕事ではないのですか ?
1万円を超すチケットを買うクラシックファンの、少なくとも
我らおじさん、おばさんたちはもっと成熟しています。
そんなこと言われなくても分かりますよ。
演奏中、携帯が鳴ったら恥をかくのは自分ですから。
成熟していないのは、会場案内のスタッフでは ?
無理解な者が、精通している客に、何度も注意を促す。
おかしげな構図で、大変滑稽で、笑っちゃいます。
社会全体の、オトナ化が必要でしょう。 (怒)
演奏終了後に写真を撮って、一体誰が迷惑するのでしょう ?
11/12-14は広島ー福岡クルージングのお手伝いを
させていただきました。
牛窓で偶然お会いした、東京の大滝さんご夫婦のヨット
「ルンタ」にガイドとして同乗しました。
彼女は現在日本一周中です。
元来、ヨットクルージングはカップルまたはシングルが、
一番自然と思っていましたがオーナー方の要望により、
それぞれのサポートが必要な場合もあるわけです。
一人回航は慣れているんですが、同乗となるとかなり気配りが必要です。
寄港地の選択、船上での話題、航路案内の説明の仕方等々。
自分にとっては新しい分野ですから。。。 がんばります。
マリノア入港の翌日は、大滝さんが大相撲九州場所を
招待してくれました。
ほんものを見るのは初めてですので、興奮しました。
お相撲さんの肌がとても綺麗で、テレビで見るまんまが
目の前に惜しげもなく現れてくるのですから。(笑)
江戸の文化、庶民の楽しみが現在でもこんな形で
残っているんだなと、あらためて思いつつ、
「場所」の存在感を大きく感じました。
もっともっと盛況になってほしいと思います。
ヨットで一休みの小雀も、無事に飛び立ってくれました。
たいへんなものを見てしまった !! 白鵬連勝ストップ。
NHK文化教室の「オペラへの招待」の後期も参加することにしました。11/4は初回、教材はモーツァルト最後の年、
1791年初秋に作られた、オペラセリア「皇帝ティトスの慈悲」です。
モーツァルトを評価し、好意的であったヨーゼフ2世が1790年2月に他界し、代わって即位した弟の皇帝レオポルト2世の、
戴冠式用としてプラハから依頼を受けたものです。
たった2ケ月足らずで作曲されたというこのオペラは、
その完成度に疑問もあり、しばらくの間再上演もされず
忘れ去られていました。
少なくとも他の作曲家なら傑作と思いますが、モーツァルトにとっては傑作に値しないと思います。
ストーリー、台本に限界のあるオペラセリアにはもう戻れない彼が、単なるビジネスとして作曲した色が濃いでしょう。
「イドメネオ」にみるような作曲への情熱は、歴史書では
どこにも発見できません。
クラリネットのオブリガートとともに歌われる第2幕のアリア、「花の美しいかすがいを編もうと」はヴィッテリアの寂寥感がとてもにじみ出ています。
ひょっとするとモーツァルト自身の寂寥感かも知れません。
このオペラの中で一番好きなアリアです。
先生!! 今は知れば知るほど、わからなくなりまーす。
10/24、またN響のメンバーが呉市の蒲刈島(カマガリジマ)に
来ていただき、演奏してくれました。主席オーボエ奏者の
茂木さん率いる「サンダーバード木管五重奏団」の皆さん方です。
そして司会は「サントリーホール」総支配人の原武さん。
木管五重奏とは、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、そして金管のホルンが加わった編成を指します。
主席フルートの神田さんはよくテレビで拝見していますが、
クラリネットの松本さん、ファゴットの佐藤さん(女性)、
そしてホルンの今井さんは今後テレビで再確認できます。
それほどの近い距離でした。
日曜日の夜の「N響アワー」が楽しみです。
日本のトップクラスのPLAYERが、今までのクラシック音楽に甘んじることなく、五重奏用に作曲、編曲されたものも
含めて演奏してくれました。
特に茂木さん自身の作曲、「父の掌」はすばらしかったです。
木管五重奏はそれぞれの楽器の音色が溶け合うことは
少なく、さりとて張り合っているわけではなく、
丁度ヨーロッパ社会のように思えます。
それに対して、弦楽重奏は日本社会かな ?
繊細で、溶け合うことが上手だから。
すべてのものが東京に一極集中している日本において、
地方に住む私達も積極的に、東京との距離感を縮める
努力をする必要があるようにも感じました。
左から神田、茂木、今井、佐藤、松本さんの、N響管楽器奏者
14日は出雲の大社漁港を往復しました。
一般道で約180km、片道4時間の中国地方縦断です。
ウインクレル商会から依頼があり、昨年販売しました
デゲロ28MSの、一年後の点検です。
丁度、上架中でしたので船底までCHECKできました。
大きな問題も無く、一安心です。
ヨットの仕事はお客様の満足を得るというより、
安心を得るということが大切と常々思います。
特に命を預ける乗り物ですから。
大社漁港は、近くに暗礁がなく入出港しやすく、
浜田港から約45マイルの好位置にあるので寄港するには
とてもよい港と思います。
桟橋はありませんが岸壁に留めても、干満の差が日本海は少ないので安心と思います。
目の前にガソリンスタンドもあります。
時間があれば出雲大社にも歩いて行けます。
日本海側はマリーナが少なく、どうしても漁港に
入らなければなりませんが、かまえていない世界も
人情があって良いと思います。
奥の建物が漁協。たぶん気持よく留めさせてくれるでしょう。
10/7-8はブリティシュハンター24を、牛窓から和歌山マリーナシティへ、納船回航しました。
前日からヨットに泊まり込み、ウツラウツラしていたら、オペラ教室の先生からメールが入りました。
指揮者カルロス・クライバーの舞台裏の資料が入ったので、送ったところそのお礼のメールでした。
回航直前にメールを沢山打って、その返事の内容を楽しみながら回航するのも、アリかな ? と思っちゃったりして。
一人で回航するときはいろんな事を考えることになります。
人生、仕事、家庭、音楽、ヨット等々。
とても良い時間です。
もちろん回航業務が最優先ですが。
運よく鳴門海峡の転流に間に合ったので、潮どまりの中を
通過できました。
その後、すぐ左にある淡路島の福良(フクラ)港に入りました。
約20年ぶりで、すっかり整備されていて、ビックリしました。
今回は一番奥の船だまりの防波堤にもやいました。
干満の差が2m、長めの係留ロープにも安心できず、
コックピットの寝袋の中で、一晩を過ごしました。
明らかに取越苦労でしたが。。。 (笑)
和歌山マリーナシティには、お昼に入港できオーナーの武田さんも来ていただき、無事に引渡しが出来ました。
海に出ると、最近よく日本一周中のカップルに出会います。
名刺交換させて頂くだけで、うれしくなります。
どんどん増えてくれると良いと思いますね。
「日本一周をカップルで」 をブーム化できないものかな ? ?
潮どまりと言えども、やはり鳴門は緊張します。
漁港の朝は早い。おかげで目覚ましは要りません。
10/1-10/3の3日間、横浜ベイサイドでのフローティングヨットショウに、ウインクレル商会の営業応援をしました。
年一回でも、日本を代表とするマリーナの風景を感じ取る
ことは、とても大切だと思っていますから、いつも楽しんで
接客をしています。
晴天に恵まれ、特に土、日曜日は見学者が多く、
昼食を取る時間もありませんでした。
ただ、NEW COMERのお客さんとか、すぐにでも買いそうな
お客さんとか、九州・北海道から飛行機で来られるお客さん等は、以前に比べるとめっきり少なくなっています。
このドル・ユーロ安というのに。
マーケットに活気、勢いがないんです。
近くのマリーナからの、単なる見学者ばかりなのです。
だから、商談のステージにならないんです。
やはり、景気の性なんだろうか ?
それとも、ヨットショウの宣伝不足なんだろうか ?
・関東は係留費が異常に高過ぎる。
・新艇が売れないから、良質の中古艇が出て来ない。
・ヨット遊びがマンネリ化している
・若者がヨットに興味を持たない。
まさに日本は、袋小路現象といえますね。
何か新しい視点が必要かも 。
レース・クルージングの一大イベントのようなもの。
例えば、昔の環太平洋ヨットレースのようなもの ?
それとも、業界が閉鎖的になっているんだろうか ?
ヨット先進国からアドバイザーを招き、徹底的に
大手術をしてもらうとか。
カルロス・ゴーンさんがやったように。
担当のムーディ41C(右)、そしてハンゼ350、ハンゼ320と続く
約一年ぶりの、元気なヴェラシスマリーナ・福田さん
9/26、秋の観音マリーナのヨットレースに参加しました。
この夏にボートからヨットに転向された吉田さんの
ニューポート31に乗っけてもらいました。
なにしろぶっつけ本番ですので、一人応援を頼みました。
スタート5分前まではまあまあの風がありましたが、意地悪をされるように風はピタリと止まってしまいました。
こうなると軽いヨットが断然有利となります。
結果は14艇中11位、初戦と超微風から考えると、満足です。
今まで20年以上もボートに乗り続け、還暦を過ぎてからヨットに乗り変えることは、大変勇気が必要と思います。
おまけにレースにも挑戦されるとは。
普通ならヨット乗りの気質に、違和感を感じると思いますが、
なんと 「 新鮮です。」 と答えられました。
若さとはこんなことなんですね !!
女性が毎回新鮮の、いつものヨット仲間達と、吉田さん(右端)