世界で最も愛されているオペラの一つ、「椿姫」を
メトライヴで楽しんだ。
ニューヨークにあるメトロポリタンオペラ劇場には
行ってはいないが、映像でその規模、組織が伺い知れる。
ヨーロッパの主要オペラハウスはすでに行ったが、
なぜか歴史にとらわれているような気がする。
メトには歴史が少ない分、イノベーションを感じる。
アメリカ人の得意な分野だ。
オペラ公演の数週間後には、世界の映画館を通じて、
数十万のオペラファンに配信される。
まさにオペラ・イノベーションである。
だから、良質なオペラ公演となる。
最後に残るオペラハウスは ?
多分メトであろう。
ヴィオレッタを演じるダムラウ。
歌、演技共、超一級品。
久しぶりに涙が出た。
2年ぶりのブログ再開です。
理由は ;
① 私のブログを好意的に見てくださっている方がいるから。
② ブログを通して、自身の考え方の変化等を
後々検証してみたい。
ロンドンに行った。
オペラは夜だから、まずホテル近くのナショナルギャラリーへ。
前の広場がいい。
2つのデモ、石畳へのペインティング、ロック演奏、多くの観光客。
それぞれがそれぞれの世界で、PERFORMANCE。
なんと自由なんだろう。
名画がズラリ。
一番良かったのは、ダ・ヴインチの大きなデッサン 「洗礼者ヨハネと聖アンナのいる聖母子」。
多くの天才の中でも、彼の描写力は群を抜いていると思う。
ヨーロッパの大方のオペラハウスは回ったことになる。
15~20ハウス。私にとって最後が英国のロイヤルオペラハウスとなる。10年以上かかった。
楽しいような、寂しいような。(笑)
最初は演目を重点的に、オペラハウス巡りをしていたが、いつしかオペラハウス制覇に変わっていった。
確かに自分の中に、制覇欲があるのは事実。
いやな性格だ。 (笑)
今回の演目はチャイコフスキーの「スペードの女王」。
正直言って、「オネーギン」の方が何倍も好き。
オーケストラは確かにいい音がする。
脚本のストーリーに無理があり、全然感動なし。
デュッセルドルフに移動する前に、ヘンデルハウスに行った。
ブランド店が並ぶ、ボンド通りの一等地の一角にあった。
ウィーンのモーツァルトハウスと同じような間取りである。
才能と世渡りがたけていて、よいパトロンと出会えたのだろうか。
ナショナルギャラリー、何と入場無料
ロイヤルオペラハウス
ヘンデルハウス
昨年のデュッセルドルフボーショウ期間中、大好きな
バイオリンニスト、ヒラリー・ハーンのコンサートがTonhalle
という、コンサートホールであったのを後から知った。
大変悔しく思い、以後Tonhalleのウエブサイトは
時々チェックするようになった。
現代世界屈指のカウンターテナー、フランスのフィリップ・ジャルスキーのコンサートは、今年のボートショウが終る1/29(日)の、2日後であるが躊躇なくチケット予約した。
1/30(月)はケルン。 大聖堂、ホーエ通りを見物。
hugo BOSS のTシャツを購入。(笑)
1/31(火)日中は、K20美術館。 ピカソの絵を楽しんだ。
方向音痴がひどい。
確かに、私のジャイロコンパスは壊れてる。(笑)
客席は、すべてSOLD OUT。
テレマン、バッハのバロック音楽が心に染渡る。
特に、彼の高音の伸びと、ツヤが良い。
演奏後の喝采、スタンディングオベーション。
最前列のせいか、演奏者の幸福感をも伝わってくる。
芸術家のような、特別なものを発信できる職業は、
古今東西素晴らしい。
また歴史にも、残り得る。
収容2000人弱の温もりを感じるコンサート会場
フィリップ・ジャルスキー
ボートショウ2日目の夜、隣の町デュイスブルグ劇場での、
オペラ ' ツーランドット'を観劇に出かけた。
丁度、135°EASTの宮崎さんもボートショウに来ていたので、誘ってデートと洒落込んだ。
開演前のワインは、やはりパートナーがおった方が美味しい。オペラ談議に花が咲く。
こじんまりとした客席1000人ちょっとのオペラハウスで、入場時のチケットチェックが無いのには驚いた。
日本人の大好きな、「管理する・管理される」幼稚社会とは全く異なる。
やはり成熟社会の証しの一端でもあろう。
歌手のみなさん、みんな大きい
ベエネズエラの指揮者、グスターボ・ドゥダメルを初めて
見たのは、数年前に見たU-TUBEである。
バイオリンニスト、ヒラリー・ハーン演奏のモーツァルト
バイオリン協奏曲第3番が、大好きで時々聴いていた。
ハーンの演奏もすばらしいが、その第一楽章のテンポが
絶妙で、大変心地よかった。
決めるのは、やはり指揮者である。
ドゥダメルであった。
その時は好感を持っていた程度であったが、大晦日に
彼がニューイヤーコンサートの指揮者であることを
知って驚いた。
現在35才。
20代からウィーンフィルと共演しているらしい。
私の耳に、狂いは無かった。 (笑)
指揮ぶりを見ていると、カルロス・クライバーを
彷彿させる。
すべてのテンポは心地よい。
老若男女、若い才能の出現をどんな世界でも望んでいる。
若いクラシックファンはたまらないだろう
私は音楽のジャンルに、優劣はないと思う。
「昭和歌謡」は、日本音楽文化の宝物である。
クラシック音楽も、作られた当時は流行音楽であった。
普遍性のあるものは、残り続ける。
そういう意味で、「昭和歌謡」は日本のクラシック音楽に
成り得る。
持ち歌の歌手が亡くなったり、高齢で聞くに堪えない歌に変貌している昨今、遅まきながら島津亜矢を知った。
ゴメン。。。。 でも間に合った。 (笑)
・ うまい、とにかくうまい。 天性の歌ごころ。
・ ツヤのある高音。 そして豊かな声量。
・ 実に丁寧に歌い上げる。 決して崩して歌わない。
多くの演歌歌手は、線の細い音色・音域を持っている。
持ち歌なら、それも個性かもしれないが、カバー曲では
よりオーソドックスさが、歌のクオリティをあげる。
彼女の場合、すべての音が抜けて響く。
だから歌われたカバー曲は、良質の演歌に再生される。
デビュー30年、大きなヒット曲に恵まれず、沢山の難しいCOVER曲を歌い込む事で、返って彼女の歌唱力に磨きが掛かったのでは、と推測できる。
私、音楽評論家 ? (笑)
今の時代、世相から演歌のヒット曲は、もう生まれにくい。
自信のある若い演歌歌手は、もう持ち歌なんかを頼りに
せず、COVER曲で堂々と、歌手として勝負したらいい !!
高齢化日本、彼女のように「昭和歌謡」を美しく歌い上げる
歌手は、日本の宝である。
来年は是非、彼女のコンサートに行ってみたい
12/18, 呉市立美術館の特別展 「アルフォンス・ミュシャ」(1860 - 1939) に出かけた。
以前、他の美術館でも見ているから、2度目と思う。
もちろん、その都度勉強になる。
チェコ生まれのミュシャは、ウィーン・ミュンヘンで歴史画家を目指していたらしい。
歴史画はその当時、絵の中では最も格が高い。
きっと類まれなる、才能だったんでしょう。
パリの舞台女優サラ・ベルナールの、演劇ポスターを制作したことをきっかけに、グラフィックデザイナーになるとは。。。。
時代の流れなんでしょう。
丁度、オペラ作曲家を目指していたが、ミュージカル・映画音楽の作曲家になるのと一緒かな ?
ヒップラインが、ゾクゾクする <桜草> 1899年
2016/17、メト・ライブヴューの2作目、"ドン・ジョヴァンニ"を映画館に観劇に行った。
これは2016.10.22、ニューヨークメトロポリタン・オペラハウスでの公演を収録編集したものである。
モーツァルト、いやオペラの中で最も好きな演目である。
何しろ、最初から最後までアリアの連続。
しかも登場する6人の配役(男性3人、女性3人)にほぼ均等に割り当てられている。
モーツァルトの作曲能力は、別次元である。
演出が時代とともに、3人の女性ドンナ・アンナ、ドンナ・エルーヴィーラ、ツェルリーナが過激化してきている。
特にツェルリーナは、1980年代演出は純情な乙女そのものであったが、最近は小悪魔の様相である。
両面とも、正解なんでしょうね。 (笑)
ツェルリーナとドン・ジョヴァンニ
ジャズピアニスト上原ひろみを初めて知ったのは、
小澤征爾が今年グラミー賞を受賞した際、
今までに日本人が何人受賞したのか検索したときである。
2011年にクラシックのピアニストの内田光子と一緒に受賞している。
なんと、私の生まれ故郷の静岡県浜松市ではないか !!
にわかに、親近感を持ってしまった。
それ以来何枚かのCDを聴き、U-Tubeを見たりした。
アップテンポで、メロディックなフレーズがたまらなく良い。
バークレー音大の作曲科出身もうなづける
ドラムのサイモンも、多彩なドラミングを表現する。
とにかく、彼女達は精魂込めて演奏してくれた。
会場はスタンディング・オベーション。
あっという間の2時間であった。
感動を有難う !!
朝から真っ青な空。
今日はメト・ライブヴュー 「蝶々夫人」の観劇予定。
セーリングもしたい。
天気が良ければ、セーリングする習性になってしまった。
開場直前まで、外で空を眺めていた。
今回も泣いてしまった。
蝶々さんの、生き様・死に様が、ストレートに伝わってくる。
硬派の私にとつては、直の事。 (笑)
最初にこのオペラを見た時は、日本人が白人に手籠めにされている感じがして、不愉快さを覚えた。
しかし今はその逆で、完璧な日本人女性を描写している事に、快感すら感じる。
作曲家プッチーニの持つ表現力に、改めて驚きを感じたと同時に、蝶々さんを演じたラトビア出身の、クリスティーヌ・オポライスの演技力に感動した。
「トゥーランドット」は北京、「蝶々夫人」は長崎・、オペラ題材としてその地名が永遠に残るのは、うれしい事である。
「異民族の文化は、知ることはできるが、理解することは
できない」 とよく言われる。
異民族の物語を取り上げたオペラは、どんな日本人愛好家でも、「忠臣蔵」のように理屈抜きに感じる事には、無理があるのでは ?
そのうち、私は日本の文化に、関心を持つに違いない。
観る度に、旬な歌手との出会いがある