本「音楽家の恋文」を読むと感性豊かな、音楽家たちの恋愛は高貴なものも、卑しいものもそれぞれで、とても驚きでした。中でもチャイコフスキーの恋愛は特に個性的で今でも記憶に残っています。
チャイコフスキー36歳、モスクワで一番の富豪ナジェージダ未亡人45歳の恋愛は、お互いに決して会わないという二人の取り決めから、スタ-トしました。なんとこの交際は14年間も続きました。交わされた手紙は数千枚ですから、チャイコフスキーは毎日のように恋文を書いていたことになります。
会わない理由は二つ。音楽家側と未亡人のパトロン側です。一つ目はチャイコフスキーの異性と親しく付き合う事への絶対的な嫌悪、二つ目はナジェージダが人生の半ばをすぎ、美男子のチャイコフスキーに会うのは相応しくない。でも一つ目の理由が支配的。
圧巻はナジェージダの提案で別々にフィレンツェに旅し、たった一キロしか離れていない二軒の豪華な別荘で、それぞれ春を迎えたのです。もちろん手紙は毎日のように交わされていたのでしょう。チャイコフスキーは「あなたのおそばにいるんだという意識を楽しんでいます」と。
チャイコフスキーが賢明に距離をおく事により、人間的にも、芸術的にも、そして経済的にも貴重な意味を持った事になります。
チャイコフスキー53歳で息を引き取りました。そしてほんの数週間後にナジェージダも亡くなりました。。。。
そうだ!! チャイコフスキーのオペラ、まだ聴いてないんだ。
